慈善机构
う非常識をやら
かつて東京の中野の古本屋で店主にこっぴどく叱られたことがあった。
持参の本をむき出しに小脇に抱えていたという非常識をやらかしたからだった。
店主はやおら持参の本に鼻先をくっつけて匂いをかぎだした。
「これはうちの本じゃないな。匂いでわかる」と言って、非常識をこんこんと説教された。
他人に叱られたはじめての体験だったが、なぜかさわやかな気持ちになった。
古書店の主はひとくせあるじいさまが多かったが、最近では店番しているのはアルバイトのおばさんや兄ちゃんであることが多い。
「この本ずっと探していたんですよ」と言っても黙ってレジを打って黙って袋に入れてくれるだけで、そっけない。
「さみしいじゃないか!古本屋の親父っていうものはねえ・・・」
とアルバイトの兄ちゃんに言っても無駄なのである。
持参の本をむき出しに小脇に抱えていたという非常識をやらかしたからだった。
店主はやおら持参の本に鼻先をくっつけて匂いをかぎだした。
「これはうちの本じゃないな。匂いでわかる」と言って、非常識をこんこんと説教された。
他人に叱られたはじめての体験だったが、なぜかさわやかな気持ちになった。
古書店の主はひとくせあるじいさまが多かったが、最近では店番しているのはアルバイトのおばさんや兄ちゃんであることが多い。
「この本ずっと探していたんですよ」と言っても黙ってレジを打って黙って袋に入れてくれるだけで、そっけない。
「さみしいじゃないか!古本屋の親父っていうものはねえ・・・」
とアルバイトの兄ちゃんに言っても無駄なのである。